【イタリア】ここだけは押さえておきたい シエナの観光スポット5選


今回はトスカーナ地方を代表する地方都市シエナ(シエーナ Siena)の魅力をご紹介。金融業で栄え、かつてはフィレンツェとの覇を競ったシエナには今も尚、中世の美しい様が街全体に色付く。世界一美しい広場と称賛されるカンポ広場を筆頭に、古き良き歴史地区は世界遺産にも登録されている由緒ある地方都市なのである。

シエナ/カンポ広場

フィレンツェに行くなら、シエナも忘れないで!!

トスカーナを代表するシエナの街ですが、意外にも日本人の観光客はそう多くはなく、感覚でしかありませんがフィレンツェに行く人の10%も行かないんじゃないかなと。それは恐らく、ローマなりミラノ、ベニスというゴールデンルートを結ぶ上で見過ごされてしまうのからかなと。

実際、フィレンツェからは電車で約1時間半、ローマからはバスが便利で約3時間程なので、フィレンツェからの日帰りやローマ⇔フィレンツェ間の途中に立ち寄りでも行程に入れてみて欲しい。

今回は前日滞在したオルヴィエートから電車で約2時間程の移動。

列車は世界遺産にも登録されているオルチャ渓谷という優美な丘陵地帯を走るので、車窓からの風景も楽しみの一つ。バスやレンタカーを利用すれば、より一層、その美しさを体感できる道を走ることができますが、今回はお預け。

車窓から見るオルチャ渓谷の風景

シエナの中央駅到着後は、徒歩orバス・タクシー等を利用し、世界遺産にも登録されている旧市街中心部へ参りましょう。

さて、前置きが長くなりましたが、ここからは世界遺産シエナの旧市街のここだけは押さえておきたいスポットをご紹介していこう

ここだけは押さえておきたいシエナの観光スポット5選

1.イタリアで最も美しい広場|カンポ広場

まずは“イタリア一美しい”、“世界一美しい”などと称されることも多い、カンポ広場へ。非常に広々とした広場はシエナの街を代表する観光スポットで、ここを語らずしてシエナは語れない場所となっております。

シエナ/カンポ広場
カンポ広場にはカフェ・レストランが建ち並ぶ

広場は上から見ると、ヨーロッパの他の街ではあまり見かけない扇状の形状をしており、その広場を囲む様に、レストランやカフェが立ち並んでいる。扇の付け根部分に向かって緩やかな傾斜となり、付け根には市庁舎として利用されたプブリッコ宮殿(Palazzo Pubblico)と高さ88mのマンジャの塔が立つ。

プブリッコ宮殿とマンジャの塔
高々とそびえるマンジャの塔

宮殿中庭から見上げるマンジャの塔と空はSNSでもよく見かける構図。空が額縁の様に切り取られる。

宮殿の中庭から見上げる空とマンジャの塔

マンジャの塔は登ることもできるので、足腰に不安がない方はぜひ登ってみましょう。と言うのも特にエレベーターがないので、狭い通路をせっせと登る必要があります。でも、登った先には絶景が待っているので、頑張ってください!

2.マンジャの塔から望む絶景は必見

塔のテッペンから望むシエナの街と丘陵地帯の風景は、それまでのしんどさをふっ飛ばしてくれる様な絶景。街は統一感のある飴色の瓦屋根が所狭しと建ち並んでいる。

マンジャの塔から見るシエナ市街
シエナの大聖堂も見える

さて、カンポ広場の眼の前にそびえ立つマンジャの塔ですが、ここから広場を見下ろすと扇状になっておいるというのが良くわかります。

マンジャの塔から見下ろすカンポ広場
マンジャの塔から見下ろすカンポ広場

さて、次に向かうはマンジャの塔からも見えていた大聖堂。

3.イタリア一美しいファサードと圧巻の内部|シエナの大聖堂

シエナ大聖堂

カンポ広場と並び、シエナを代表するスポットである大聖堂。白亜の大理石にボーダー柄の外観はこの地域の特徴でしょうか。オルヴィエートやフィレンツェの大聖堂も同様の柄が取り入れられています。

イタリア一美しいと称されるファサード

イタリアンゴシック様式が取り入れられたファサードはイタリア最美と称されています。たしかに芸が細かい。

さて、大聖堂の内部も必見です。

内部はゼブラ柄

大聖堂内部は白黒のボーダー柄になっており、ゴシックやロマネスクなどの混合様式となっている。

六角形のドーム

大聖堂内部で必ず見ておきたいのが、ピッコロミニ図書館

4.カラフルなフレスコ画にうっとり|ピッコロミニ図書館

ピッコロミニとはシエナの名門家系で、かつてのローマ教皇などは輩出している貴族家系です。彼らが貯蔵していた貴重な書物等が展示されている小部屋なのですが、その美しさに目を奪われてしまいます。彩色豊かなフレスコ画がとても保存状態良く残っており、この空間だけまるで異世界のような雰囲気を醸し出していました。

さて、12世紀に起工されたと言われているシエナの大聖堂。実は、本当はもっと大きな大聖堂とする拡張計画なるものがあった様です。

その背景となったのが、お隣のライバル都市フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂が完成したこと。それを聞きつけたシエナは我負けじとシエナの大聖堂を更に大きな大聖堂へとするべく、拡張計画が始まった。

しかし残念ながら、当時、ヨーロッパでは疫病やペストが流行りだしており、シエナも例外でなく、とても大聖堂の拡張を進められる状況ではなくなってしまったのです。その未完の拡張部分については今では、付属美術館として使われている。

遠目に見ると、まるで壁の様な拡張部分。高いところからの眺めが好きな人は付属美術館は展望台にもなっているので、ぜひ上ってみましょう。チケットは大聖堂のチケット売り場にて購入します。共通チケットがあるので、そちらをお買い求めください。マンジャの塔とはまた違った絶景をご覧頂けますよ!

5.付属美術館のテラスからの絶景は必見

壁のように見えているだけあって、テラス部分も通路のようになかなか細くなっている。故に、一度に登れる人数も制限されております。

地上にいるとなかなか全体像が見えにくい大聖堂もここから一望することがでちゃうんだな。

このテラスからは、マンジャの塔とカンポ広場の美しい風景を眺めることもできてこれがまた絶景なんです。

付属美術館テラスから見るカンポ広場とマンジャの塔

いかがですか?こんな素敵な街を日本人の旅行者の大半はイタリア旅行の日程には入っておりません。本当、こんな素敵な街なのになんで?と言いたい程に。

街を歩いているだけでも、本当に独特の雰囲気があって良いですよ。古き良き中世のヨーロッパにタイムスリップしたような感覚に陥る。小粋なレストランやカフェ、ショップなどもたくさんあるから、ぶらりぶらりと何の計画もなしに街歩きをされるだけでも十分に楽しめる素敵な街だから、せっかくフィレンツェまで来たならば、ぜひ足を伸ばしてみていただきたいなと。

 

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